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 優れた人間の人生のお手本のような図柄を提示されても、どこかに疑問符があったのも私を本来私ではない方向性に就かせたとそう思うし、母が専業主婦になったことで大きく家庭の構図は組閣組み直しに至っていくと幼心で考えた・・・。母は凶暴なのはなぜなのか?ずっとずっと考えあぐね、しかし教師の職から退き、専業主婦に母が収まって行く時に、何か糸口が見つかるのでは?六歳の私は弟が生まれて歓喜する。母も仕事に行かない分、父に仕え、序序に変化していくのでは?全く母に変化無かった訳ではないけど母の基本姿勢は変わりません。やっぱり専業主婦になっても父よりも威張っているのです。稼ぐお金もないのに威張っている。これはなんだ?幼心にも考える。専業主婦の心は万華鏡にも匹敵でこれを作り出せばきっと、大衆を虜に出来るのでは?自分の中で予測的な発見があったことも起因して私は母を続行観察します。専業主婦はいつ寝転んで、いつ、昼寝から目が覚めて夕飯の支度に掛かるのか??毎日は子供たちが小さい間こそ矢のように過ぎ去って行く。しかし子供が大きくなれば??ここに第二の疑問符が生じて来るのです。この膨大な時間を何かに充てることが出来れば?女性大成に関連するんだな?は小学生でも分かっていくのです。母はのんべんだらりと過ごし、専業主婦の実際有り余る時間を私に見せ付けた…今思えば、母はそれで良かったのです。私を思想的に引率する役目を見事に果たしたからです。