デニム・ブルー・サファイアママン3の19

 自分の中に暗闇があって心の照度はかなり低かった。しかしユーモアがあって夫のジョークに救われていたんだなって今振り返る。おならひとつにしても、笑いが滲み、相手が一瞬のけぞるようなことが言える。私の闘争心にそれが火をつけるとわかっていても自分を犠牲にしててこでも、相手を笑わせようとするんです。暗い昭和も彼みたいなずさんな男がひとり存在することで涙に変わった。笑いすぎて涙でぐちゃぐちゃ、でも・・・思えば容子にも面白い一点があったんです。優等生とは程遠い、パープリンな一点。私は逆にそこから目を反らしたかったけど、長い人生で容子が認められることが随分と遅い方なら、そのユーモアが彼女を救ったのでは?と今確信します。すぐにでも明日にでも才能が開花しそうで、彼女は遅咲きなのでは?と私は予想を堅くしていた。だからこそしゃかりきになっていたのです。知識欲もあるにはあるけど、独創性が支配していた。自分は自分の考えで行きたい!!がわりかしハッキリ出ていた。極上の師にもしも出会っても恐らくはだめでしょう。自分が強すぎてだめなんです。しかしもしも万が一、世の中が変わっていれば?っていうのはあったんです。当時は、認められるためにはみんなの意見を必須としていた。夫が中々投稿文が新聞に採用にならなかったように、この傾向は半世紀は続行するのです。