デニム・ブルー・サファイアママン2の20

 夫への評価は巷ではすこぶるいい。しかし私の評価は日々下がっていました。もっとダンディであって欲しかった。銀幕に出てくるような男性はいないことは承知ですがもう少し、ムードが欲しかったのです。家事に関しては結構闊達で積極的に支援してくれておむつの替えなど率先して自分の日課としてやってくれていた。今でいうイクメンです。しかし煮ても焼いても食えない男、そういう風貌はあって否定出来なかったのです。最初から理解っていたのは出世しない男の人生。なぜそこがすぐにも理解ったか?っていうと個人的な意見が多く出ていたからです。僕なりに考えてみたんだけど・・・とか僕は違った意見で折衝しようと思っているとかかなり個性抜きん出ていて、そういうのがまだ、許容されている時代ではなかった。万が一、2000年代に教師なら幾分状況は変わったかも?っていう私見はある。スムーズにいく人間たちのお決まりの口癖はほどほどに・・・だったのです。上と摩擦を起こさず、意思の疎通もおしゃれに・・・。これは口で言うのは簡単ですが当時、戦後とはいえ、まだまだ因習は至るところに残っていた。それを刈ってしまう前にまた、懐古主義に陥ることだけは避けないといけなかった。私は自分では言わず、誰かそういう人物が現れるのを待つ方だったのです。