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 イエローダイヤ・マンの躍進に僕は牽引される格好だ。なぜここまで気流に乗れたのだろう。しかも上昇が約束されている。常勝も掛かっているのだろう。僕は自分が先生と交わしていた交換日記が、母の心を射止めたことを知ってうれしい反面少し怖くなる。先生にどんなことをしたためていたのだろう・・って半端ないくらい、ノートを見るのがざわつく。しかし母はそのノートをすでに紛失したか、どこに直したか分からなくなっていて、そのことが僕を安堵に導く。母は大事に直し過ぎて場所が分からなくなってしまう。それにはひとつの法則が絡んでいる。まず、ある場所になおす。しかし忘れるかも・・って心配して次の場所に変更して暫く日数が経過して、あれ??ってなる。一番目に隠した場所は頭に残っているのに、二番目に直した場所が分からない。本当に複雑になっていく。これが三回目でもう一回なおす場所を変えたりした場合、迷宮入りになる。この家をバラさないといけないほど、深い深い場所に埋もれてしまう。しかし日記の価値とは?どういうものが逸品になるかを僕なりに鑑みる。みんなが驚くようなことではない。しかし価値がある。正直にしたためてあるからだろうか。小学校二年生は一年生とは全く違うだろう。コミュニケーション能力が段々ついてくる。自分自身がそれに気が付く。無いと困る能力だけどどうだろう。皆が皆、一律ではない。それぞれの個性が決める道程だと踏まえる。