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 いい映画を一本紹介出来る日、それは語彙金に合わせて金曜日にしましょう。あたしは、あの大和に乗っても命からがら生き残った隊員たちの言葉に実は驚きを禁じえなかった。全員助けられてはいなかったんです。まずことの詳細はこうです。みんなが死ぬ覚悟をして乗船の間際に三日間だけを貰っている。家族に会っておきなさいっていうことでしょう。でも家族もすぐに動けなくて、会えなかったケースもあった。その頃は非常時です。旅をするといっても簡単ではない。戦いに入っても上空でのアメリカの爆撃機数は150から200。どうあがいても対応出来ない。そしてやがて大和は傾き爆発する。すでに海に放り出され泳いでいた者たち、そしてその瞬間に放り出された者。爆発で火の玉と化した大和が物凄い光を発して、一瞬、自分達もふわ~っと浮いた感じがしたんだ・・・と言います。そして心が生き返ったと言います。助けがなくて力尽きた者、泳ぎが得意でどうにか生き残れた者・・・この明暗には息を飲む。時代に翻弄されたとはいえ、一言では言えないものを感じる。なぜ、死ななければならなかったの?って。海軍が、大和かくも戦えり!!という状況証拠を作りたかっただけでしょ?庶民には関係ない大義名分の世界です。でも後世に生きるあたしたちは彼らの気持ちを汲んでやらないといけない。よくぞ、国の為に尽してくれましたねって。あたしたちはこういう無益な戦争を繰り広げた民族なのです。