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 僕とすれ違っても姉は全く気が付いた様子もない。僕もあえて声を掛けない。今はコロナで立ち話でもみんな嫌がる。こんなご時勢にまず、知った人がいても話し掛けるっていう行為自体、考える。気は引ける。宿町と堺町にひみのローソンはある。日見と漢字で振る。宿町の方だった。ポイントが一杯貯まっているから金は要らないのよ?って以前ローソンで出会ったときに話していた。ドコモならローソンがお得になるようだ。しかし姉は太り捲っていて僕は圧倒される・・・。この太り方は異常過ぎるって。いくら旦那が亡くなってストレス肥りとはいってもだ。もう少しカッコ良く太れないものだろうか。例えば女性なら腰のくびれは若干残しているような・・・しかしだ。姉はすでに64歳になっている。そこを考慮し無理は言うまい。肥っていようとどうしようと、健康であるなら良しとしなければ・・・。僕は去年の九月から体重が五キロ減った。以前みたいに筋肉隆々ではない。やはり衰えが日々くる。コロナが収まるであろう、姉の言う二年後、僕も還暦になる。人生、自分の家があって家賃が掛からないというだけで救われている。今は先祖に感謝し、コロナ禍で職を失って居場所もない人々のことを僕は思いやる。生活保護受給者の伸びも半端ない。コロナが終わればすぐに御の字とはいかないけど国民全体で踏ん張るしかないのだろう。