Ss300

 姉は去年で写真を封印して新たに鉄琴奏者としての人生を模索を開始した。濱の町アーケードのゲンヨウカイ楽器店に注文している。なぜ、こう変わり身が速いのだろう。確かに僕もピアノとは違う魅力を鉄琴には禁じえない。なんかこう崇高な音のいろめきがあるのだ。そこでは打楽器としてメロディを外さないっていう妙案トリックも施され、右手左手を交互に上手く使って演奏するわけだが、初歩的動作をピアノで充分わかっているからと、おざなりにする姉ではない。周到な思いが実はあると僕は想像する。姉は何を鉄琴で伝えたいのか?それは平和の琴線だと期待する。確かにピアノなら姉よりもウマい人ばかり。しかし姉の作曲による楽曲、しかも鉄琴となると価値そのものの等価交換も開始で僕自身も聞いてみたいな!!って率直に思う。江口&福山雅治が出演したひとつ屋根の下というドラマをもう一回観たいな!!って僕も姉も同じように待ち焦がれる。これがもしもアマゾンで配信されたなら!?そこであの時代の牧歌的空の下、屋根の下に戻れるのなら日本は見事に再生を果たすだろう。あのドラマには夢があった。金持ちになりたいとか、そういう下世話な夢ではない。日本独自のドリームだったと僕は思う。名声を得るとかそういう類にはましてやいない、日本人の真骨頂が、優しい家族が描かれていた。アマゾンでそれを見たいという僕の願いも、まんざら夢ではなさそうだ。あああ・・・・・僕にはすまほが無かった。これは究極のオチだろう。