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 姉は今自分が胃がんになってはしまいか?とっても怖いのだという。ここまで肥ってしまい、困ったことが浮上している。なんとメスも入らないのでは?っていう位、胃の周囲、それは脂肪だったり、外からは見えない内蔵脂肪なのだろう。啓示があったそうだ。今セブンイレブンで美味しいものを一個購入ごとに余命が二日ずつ減っている、せめて55キロになるまで食べたいものを我慢して欲しいと...。姉の身長は148センチしかない。それにふさわしい体重になることが先決だろう。そして黙っていても、毎日一日は余命は少なくなっているのにそれが二日も無くなっていっているなんて・・・。しかし検査にも行けない。怖いのだ。お腹の外から、ぴろり菌の存在が分かればいいのに、絶対に、絶対に、胃カメラをしないとだめって。第一もしもピロリいなかったら必要ないのに駆除してしまう。でしょ?って看護師に畳み掛けられた。癌だったらピロリ菌の駆除では済まない。辛いし、やっぱり、今度は痛みを我慢して胃カメラにしなくちゃあいけないのかもしれないと姉は観念する。伴侶が検診を五年くらいサボって初で胃カメラをして癌が見つかった。それはステージ2だった。あれから九年生きることが出来た。伴侶もずっと若い頃から検査は会社で受けていたもののずっとバリウム胃カメラは初だった。2011年の11月だ。容子は病気にならないと自分を過信している、胃カメラが痛いなんて言っていること自体、病気を舐めているって。伴侶の言葉は僕にも言える金言だろう。