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 こんなに若いのに自分の半生を記した本を出版したいの?ってあたしも驚く。次女ですが、まさかな爆弾発言で以前何度かそういう話は聞いたことがある。でも昨夜の場面に於いても最終的に彼女はこう言うのです。実際の病院の名前とかどう記述すればいいの?明確に書くと相手が困るでしょ?って。そうねえ、でも・・・一体何を主題にして本を書きたいの?って尋ねると面白い答えが返ってくる。あたし、お母さんの人生を見て来たから逆に本物が何なのか?そこがスムーズに分かるのかもしれない。えええ?って。じゃああたしが本物ってこと??しかし次、真実が吐露される。いや、あんたは偽物。実力は確かにあると思うけど、本物の作家なら、そういう偽物なのかな?は微塵も想像させない。疑う心さえ起らない。むしろ本物ってのは例えばあたしが考えていることさえ、瞬時に、読み取る。フォローも出来る・・・。な~~んだ、ようやく母親のあたしのことを見直してくれたんだ・・・は間違いで糠喜び。でも、でも??ってあたしは追い打ちを掛ける。あなたの記したいことがスムーズに理解出来るのは今持って母親のあたしじゃないの?って。すると彼女は淡い拒否反応であたしを沈黙で包み込む。そして言う。アゲマンって女なのになぜマンが付くの?そこから日本は間違った・・・。そ、そう言われればそうよね?じゃあ、あたしも一緒にこの問題を考えようってなったんです。