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 母のプラスワン志向はともすれば笑い者にされがちだった。そのタフで前向きな精神が生かされずここまで来たのでは?って一瞬、僕もドツボに嵌りそうに落ち込んだがすぐに前向きに旋回する。立て直す力だろう。例えば四月まではくよくよ悩んでいた。あと五十日生きていれば、夫は七十七歳!!なんで五十日くらいを生かせなかった??って。しかしある時に母は覚醒する。2020から1943を引くと77歳!!ここに気が付き安堵の顔を取り戻す。身うちしか解らないのだ。七十七歳に到達しなかったこと・・・しかし対外的にはウィキペディア的には立派に七十七歳になっている。喜ばしいことだ。父は生前よく言ってた。僕みたいに密室でマージャン三昧だった男は銀行を辞めたら数年後には孤独死するだろう・・・しかしお母さんと一緒になったことで、ことは一変した。僕はもしかしたら長生き出来るかもしれない?って。マージャンは父の名誉をはく奪し、そして父の健康までも害したのだが今になって父に尋ねてみたいことはある。もしも今自動式マージャン卓に誘われたら行くのか?っていう問いだ。さだまさしの詩島なら父は何を置いてもすっ飛んでいっただろう。父はスターが大好きだった。九州銀行のCMに当初関わった松坂慶子の大ファンだった。