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 もう四月で彼が亡くなって二年になる。オリンピック延期よりも僕がくやしいのは彼の早過ぎる死だ。アヴイーチーさんの詩が僕の心を撫でていく。作詞作曲が出来る人の頭ってどうなっているんだろう?僕には見当もつかない。確かに母も作家として短歌もエッセーもこなすけどそういう問題ではない。本当に人の心を攫むという仕草に僕は翻弄された。この歌手のような人気と地位を獲得する日本の歌手も実は多い。日本は音楽の現場では他と比較出来ないほどの頭脳を持っている。しかし・・・アヴィーチーさんほどに僕の心に沁み入る音楽家はまだこの国にはいない。僕がいいな!!って思うものは必ずしも人と関与ではないものの、僕が聞き入っていると、友達は、それいいね~~って言って来る。その時僕の溜飲は下る。おりる。誰だって天才には長く生きて素晴らしい音楽をすべて国民に寄与して欲しいとそう思う・・・。しかし天才は時に裏切る。僕らの気持ちを逆撫でする。しかし彼の遺した音楽を聞くことで僕らの魂は浮かばれる。彼の再来はいつやって来るのだろう。僕の悲痛な思いを共有出来る多くのファンもいることだろう。つい最近だった。ミネアポリス編空港ピアノを見ていて思う。抱っこバンドで前に抱えた赤ちゃんが、母親のオリジナルピアノ演奏に目を丸くして興奮しているのだ。あれを見て親子の関係と音楽の絆を僕は再認識した。