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 世の中がずっこけた時に、そのしわ寄せは、一番真っ先に誰に波及するだろう。里子は一瞬、人生百年時代という六文字の裏を透視します。これは絶対に政治家だけに任せてはおけない難問でそのことを肝に銘じるのです。世の中にリーマンショック並みのタイムショックが襲ってきても、身分が確約されている議員はちっとも腹は痛まない。どんなことがあっても給料は入ってくる。里子はこのシステムに身を置く限り危険水域なことにまず覚醒を新たにする。しかし社会の仕組みと連携の部位も果敢に要求されていて身の置き所にも迷いが生じるのです。日本が正規と非正規に真っ二つに分断される?いいえ、その兆候ではなく、むしろ正規でも首の皮一枚で動かざるをえない部署や産業は多い。大事なのは心構え。まずそこに力点はあるなと里子は自分の軍資金に思いを馳せるのです。金が足りない。事業を起こすにもここまで金銭的に緊迫していては将来を語るどころではない。しかし・・・里子に名案が浮かぶのです。同じように将来を危惧し、現在の位置に不安を抱えて、それでも日々邁進しているグループや若者中年壮年があるはず。自分の身銭を切ってでも今後の日本がどうなるかを知りたい人々。超高齢化社会がもたらす影の中で骨太に生きていく各人の覚悟。里子は介護士によって死に至らしめられた老人のニュースを見て慟哭が走ります。それをアマゾンエッセイ【アマゾエ】で今週取り上げることにするのです。