ルビー・ウーマンr378 そのお客さんは心にしこりを残したかもって一時は心配しますが、又一人で来てくれてカウンターがあってもボックスに座って私のクラブ占いに耳を傾けてくれる。エレベーター業はこれからねえ、一般の家でも三階建てとか出来て今度は地下へ降りるエレベーターだって未来の一般家庭では出て来る。そういうおもちゃも流行るわよ~~なんせ、私は生まれて最も怖くて足ががくがくしたのが、エスカレーターだったのよ?って。彼はにこにこ笑って絶対にくどいてきたりがないのです。自分はこんな清潔感溢れる顧客が傍に居て幸せで、彼が私をスナック向きだと厳選したのも打ち解けていくうちに解ってくるのです。ノルマで給料が決まって行くシステム。皆勤賞以外は本当に自分の身銭の部位が占めていて、同伴だって相手の男性の考え方ひとつでレストランで嫌いなものを食べなきゃいけない時もあって辛いのです。あたしは肉がダメでした。ハンバーグなら大歓迎ですがステーキのレアが苦手でそれを食べさせてやる!!って言われてついて行った時は悲惨でした。なんで金持ちは貧乏人に何かを宛がうことでここまでの満足と優越を感じてしまうのか?そこで私はこの世の中を多方面で変えていくことが必至と、勇気を搾り出して、そのステーキを持ってきたビニールの中にお客がトイレに行った間にバッグに入れてしまうのです。これを家に帰ってサイコロにすれば子供達はかぶり付いて来る。その光景を想像するだけでニンマリだったのです。