イエローダイヤ・マン646 僕は昨日家族風呂を予約して一人で入浴した。店はがらがらでがらがら蛇が冬仕度をしていたが、僕は自分の立場を崩さなかった。店が繁盛していようとそうでなくとも僕は一人で露天風呂で空を仰ぎたかった。それだけのことなのだ。部屋代が別途かかるし、絶対に割高だ!!とみんなが思うかもしれない。しかしそこでいいものが生まれたら御の字。僕達の仕事は常にこの一文字と対峙している。どの職場であっても同位である。御を付けてお客様と対峙出来なければ企業とは呼ばれないしそこを逸脱してしまえば我がもの顔が当たり前になってしまい最期がわからない。自分の後先も見えない暴走が続くのだろう。僕達は個人を隈なく観てきた世代だ。個人の力を信じてもいい按配になってきた。しかしここまで来てもなお、お客様に配慮しているとすればこの現象こそが日本の心根にも相当である。平等にお客様を扱う。一万円購入してくれたお客様が常連でもだ。この心構えがあればオリンピック元年は輝かしいものになるだろう。僕が自分を差別化したいがために、この家族風呂を選択した。そして青空を見ながら湯の中で戯れた。それが部屋代のみの追加金で達成できたことは奇跡でもある。