ルビー・ウーマンr274 エイミーはようちゃんの命の恩人でもあった。これは以前したためたこともあったんですが、小学五年の頃はまだ、東望の浜海水浴場は閉鎖の後にも、沢山のビニールボートが残されて私はそれに乗りたくてたまらず、一緒にいたエイミーに乗りたい!!を連発していたのですが、彼女は頑としてダメの一点張り。その時だけは残念で、こんなに沢山あるビニールボートなのにと家に帰って話したら、それは十分に助かったことだよ、これこそが命拾いだというのです。風に流されて沖まで行って二人とも命が危なくなってたって父が話す。そうだったのか、自分を助けてくれたエイミーのことをそこで知ることが出来てどんなに自分はハチャメチャだったんだろうって反省するのです。自分のパッパラパの性向とエイミーの几帳面さは相反する一面があって、お互いそれを長所として見ていることが二人の関係を相乗化している事実。そういえばエイミーは小学校六年生で行った修学旅行でもお金が無くなってしまったようちゃんにフェリーのデッキで工面しています。どうしても欲しいものがあったら止められないようちゃんの気質は、エイミーにとっては魅力に近い破天荒で、その延長線上にこの結婚があることをエイミーは悟ったと言えます。家の中の台所に入れば大体わかる現実をエイミーは見てしまっていたのです。