イエローダイヤ・マンy628 誰かに忖度しながら浮世をスイスイ、アメンボのように泳いで行けたらさぞ、気持ちいいだろう。第一僕は誰に忖度していいかが分かってない。こんな僕でも、ある日、ウウっと詰まって鑑みるようになったとすれば、これはアメンボになれる前兆かもしれず実感嬉しいのだ。忖度は確かに聞こえが悪い。まるで強者へ最初から配慮をするようでその謙り方も、坂道発進以上だろう。しかし大人への通過点ではある。密かに憧れを抱くとすれば、僕の成長を阻害するのもなんだろう。一度は訪れる好機と思えば御の字なのだろう。僕の周囲がにわかに明るくなっているのを禁じえない。忖度は様々な字に変換出来て変幻自在である。損濯と振ってみよう。育児休暇を採るのはいいが、家で休んでいた時間帯に大きな仕事をかっさらわれ、ライバルに水をあけられる事もある。無いとは言い切れない。家事分割で、その時に任されていたのが洗濯だったら悲惨の二文字だろう。世の中の大勢の人々は凡人を中心に弧を描いている。そこに収まることへの危機感は貴重になる。大義名分は確かに素晴らしい。イクメンという四文字も....。しかし僕はこのような策略には決して乗らない。それは仕事を完璧にこなしたいからではなく、家のことを全面的に任せられるハウスキーパーが健在だからである。妻とはそういう者だろう。