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 僕の主張と姉の考えが異なることだってある。僕は姉に猛攻して真反対の意見を述べることもある。それが異色で面白いコントラストを見出すきっかけになる。僕は封建をまだ日本は引き摺っているとそこを譲らない。誰だって人間はそうだ。男優位になっているのならなお、そこでのジレンマはある。このまま温存したい部位だからだ。しかし名声や権威を総崩れにしてまで、男の優位を保ちたいとは思わない。1962年生まれの僕だからイクメンの要素はさ程無いにしても、若者たちの活発な生きざまを見て爽やかな感想に僕自体満たされる。男が育児に関わるなど当時はそうはなかっただろう。特に、僕が見た限り無かった。しかし家内工場などを運営している会社経営者などの家は妻が買い出しに行った時、夫が子供の面倒を見ているなどよく目にはしていた。厨房だって同位。妻が銀行に行っている間、夫が焼き飯位を作る。自分の分だけではない。作れなければ近所のスーパーへ出向き皆のおかずを買って来る。自分の手足はある。それを遣わない手はない。それを上手に運用することで運も開けて行く。近所のスーパーなんか立ち寄ったことも全くないです・・・こういう人間が定年してシルバーになって苦労したり嫁さんに逃げられるのは分かる。世の中の匙加減がスーパーには売ってある。この空気を、ただで吸えるのに、怠けてしまったツケは回ってくる。僕は姉に数々の刺激を与えたな!!って今豪語出来るのも清貧路線を語ったからだ。金のあった時の生活も語った。何も隠す必要はなかったし、僕は和田家の当主。この面構えもやはり封建をぞろ引いている。