エメラルド・ウーマン《深窓の令嬢ダブリュー編》〔65〕里子は飲食業でこれから儲かる展望を見出した渚のことを頭から取り払おうとして、いきなり、越谷という二文字にドキっとします。谷を超えるトンビではないか?と。ここは自分の人生のターニングポイントに選ばれた場所??って。その証拠にタニポンという言葉がすぐさま頭に去来して、人生のこういったターニングポイントは各人中々その時点では解らないものだけど、それがもしも各人が敏感になれる方程式っていうものが解ったなら人々は人生を有効に使うことが可能になる。例えば、七十代も過ぎて、ああ、やっとわかったぞ、あの時こそが自分のターニングポイント、タニポンだったなあって。それでは遅いし、遅きに失してしまう事態。里子はなぜ、自分がそれに早くに気が付けた?って分析するのです。解り易い駅が三駅あったのです。北越谷、南越谷、新越谷。越谷駅は特別に横に置いておきましょう。この駅を入れると逆に解り辛くなってしまう。新越谷駅南越谷駅はお隣同士。しかし北越谷駅は存在はするものの、ナンコシやシンコシに比べると明らかに道行く人の数が違っていたのです。公務員路線の越谷駅ではないなら、シンコシ、ナンコシ、そしてキタコシのどれかを選択しないといけなくなる。その選択いかんで大きく人生が変わること。ここに蒲生駅も入れましょう!!忘れられない温情の駅だからです。