イエローダイヤ・マン《標榜編》〔20〕母親は水泳を習っている。英会話もだ。なぜ、水泳?って俺も最初は思った。母はいわゆる美魔女だった。しかも素顔系の・・・。それで、最初はお高いお金を支払ってジムに通い出したものの、外野がうるさいらしくて、男どもが寄ってくる。ウォーキングをやっているのに話しかけてきて、年増のそういったロマンスグレーだけではなく若い従業員もアレコレ会話してくる。うざいと思って親友がここがいいわよ?って薦めてきたのが町営プールで、毎月五百円で泳がせてくれてシャワーも完備だ。俺は母が何を極めようとしているかが気になるしこれからも続行で身辺を知っていたいと思うのだ。五十代から六十代の女性陣には独特のオーラがあって、六十以降には余り見られない。著名人なら高齢でもオーラを保っている例はある。マチャミなどが挙がる。俺はこのマチャミがさやかという女医になって執刀する昔のサスペンスを観て昨日だがびびりあがる。最後が凄かった。そこで、真犯人として院長の息子が浮き彫りになるのだが俺は自分猛省した。全然犯人特定が出来なかったからだ。俺たちの出社は昼十二時から。まず出社して社内サラダバーで食って黒豆茶を頂いて俺はデスクに座る。一時間いれば自由。その日は出勤扱いだ。