店長からいつもこっぴどく叱られるキャロがこの青年にとっては驚愕なのだろう。なぜなにゆえに?この六十歳主婦には向上というものがないんだ?って。そして今朝、キャロルが本当は朝、八時半までだったのを、孫達がお世話になる保育園のクリスマス会のために出れなくて七時から緊急に来て頂く。夜十二時まで彼は仕事していたのに無理を承知で替わって頂く。ケサボイは無理を承知でムリショー。一時間半とはいえ大変だ。彼は両方のレジを閉めたのだろう。朝の6時から9時。この朝の時間帯、コンビニは人員が足らずいつも来てくれる人を募集しているのだ。以前いたこともあり成長が著しいこの二十二歳の青年は、最近堂々とキャロルを指導するようになっている。山本さんちょっと!!は~いなんですか?この弁当の並べ方お手本にしてください、僕の並べ方ですがこれなら店長にあんなにこっぴどくは言われません。はい!おにぎりは高い棚からプラミッドに並べるんですよ?ぴ、ピラミッド?はい!そこまで説明しなくともわかるでしょう?は、はい!!クレオパトラ整頓法かあ~ほな火事場の馬鹿力、お願いします。おにぎりの 並べ方にも 流儀がある