脇田大佐はあの光景が忘れられない。ブルージェイズのストローマン投手が帽子を取ったときだった。金髪でしかもタワシカット。その衝撃が脇田大佐の頭を呆然とさせる。新人類がちょうどやって来て、バトンタッチしたように思えたし、自分たちはやはり旧人類なのだと思う。強い衝撃だ。この青年の力は、バッターを攪乱させるというよりもそっと酔わせる。不思議な効能がある。ピッチングの動作が軽妙かつ遊びダマが意表を突く。こういう若者が次のリーグを沸かせるのだろうし、来季最も楽しみな選手、ほなあ脇田大佐、喜一郎定食お願いします。脱帽や 金髪タワシの 威力かな〔帽子を取らなければ全然わからないこの変身こそが若者が持つ柔軟性、愛すべき野性味なのだ〕