サファイア・マン《かけがえのない男編》〔30〕男にとって大事なことは能動的であること、そしていつでもアイデアを駆使できるニンゲンであること、そして第三は?この続行は少し待っててください。途中退席してシゲコのお守りをしてきたのも仕方の無いことです。エレナ寿司の日。どういうわけか、シゲコはサーモンばかりを買って来て、自分のパッケージに入れてきたハマチをキャロルに分ける。自分のパックもサーモンばかり・・・。いつかは違う寿司食いたいを言おうと思いながらの実験は続いています。この三つ目、時間を分け合うふたりであること、難しいことだとつくずく思うし、結婚しない人々に立ちはだかるモンブラン・・・そもそも同じ山に登ろうとするのがケッコンなんですから、キャロルのように同じ山を目指さず、頂上付近で、相手の存在を確認と言うのは珍しいかなって。同じ時間を共有できなかったのは、最初の四年間、彼は伴侶の意向に背いたということでしょう。会社にケッコンの事実を報告しなかった・・・・。この孤独感は、後のキャロルの強靭さの源になった。自分の存在についてを真剣に考えたことが後々の馬力に寄与したのですから、ケッコンがどういうものなのか?想像できなければ嘘でしょう。どんなに辛いケッコンであっても本人を成長させてやまない・・・それがケッコンの正体です。もしも今もって独身主義を貫いている方がいたら、シゲコの言い分に注意!!俺は全部の預貯金を容子に貢いだのだ・・・と。