ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔82〕父が亡くなり、布教使の名簿から出す為に戸籍謄本が必要になり長女のキャロルが取りに行きますが、前日そこでもシゲコはお役所の人と喧嘩をしています。シゲコとしては、義理でも自分は息子、妻は忙しいからと、気をきかせた積りがまさかの顛末。娘さんが来ないと出せませんと言われて、シゲコはその場で書類を破っています。クレーマーシゲコはこの役所でも猛威を振るいますし、そこが嬉しくてなりません。真昼の行灯というより、アンドーナツでも食ってのんびり仕事をしているように観えるお役所こそが、もはやユルキャラ成人の溜まり場ではないか?と。翌日キャロルが参上、その取り出した父の戸籍謄本を見て、おおお!となってしまったのです。キャロルの生まれるちょうど三ヶ月前に、両親が婚姻届を長崎市に提出・・・。しかもそれが一日もずれず、4月16日・・・母が相当に慌ててい様子と、もうひとつは、まだこのケッコンに迷っていた女ごころが垣間見えてじーんとなったのです。ケッコンに迷うというよりも、子供を育てることが出来るのか?という自問だったのでは?と。小学校の教諭をしていた母が家庭教育の吟味に入っていた痕跡にもなる珍しい見解です。家庭のこども教育の、しかも、早期エリート教育の元祖ともいえる母が当初の段階で、迷いに迷ったということが、ヒントになるし、家庭教育のノルマに相当するのではないか?と。