ルビー・ウーマン《復讐の館編》〔40〕伯母は帰りの列車の中で、まだ、興奮冷めやらぬという感じで、駅弁をつついていました。容子ちゃん!って話しかけます。あれが、本当の家族ってもんだよ、男が家庭を治めるという形があった・・・。本当の家族ではないって、言われた気がして、キャロは猛攻します。いろいろな、家庭があって、いいんだよ、もちろん、脇田家はいつも微笑の家庭。それに越したことはないけど、あたしのお母さんも、それなりに、頑張っている。確かにお父さんを立てたことないけど、もう慣れっこなんだ。お父さんも、そういう下男でもいいっていう覚悟で、お母さんと一緒になったって、いっつも言ってるしね。伯母は、弟を思う気持ちが並外れていました。船と同じで一家に、ふたりの、船頭はいたらいけないんだよ!お父さんが、船頭であるべきだとは、容子ちゃんは思わないのかね~?お母さんで、うちは、ここまで、来ている・・・。赤ちゃんのときからだよ、これでいいって、思うよ。母が、キャロを旅行に行かせたくなかった本心が読めてきたのもその会話からでした。