ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔2〕貧乏には、ひとつ、大きなテーマがあったし、それを、覆すことより、もっと深い意義が別に潜んでいたのを、見逃してしまうキャロではありませんでした。貧すれば鈍する・・・果たしてそれは、本当なのか?すでに、数々の、格言が音を立てて、崩れ去っていましたから、格言そのものが、病巣を抱えている、それに輪をかけているものの正体も判明していました。後日、証明の段階を経るのは、安易に想像出来ました。絹の手袋をはめては、改革は出来ないって言うのは、やぶから棒だし、早計ですよね。キャロは、彼が応援で、カリワク大工の仕事もするようになって、夕方勤務も随時こなすようになっていました。その頃、岩谷容子の本名で、同人誌、コスモスに詩を寄稿していたのです。女性が生みの苦しみに耐える神がかりとも言える、強さを、なんとか、社会での強さに派生、転換できないものか?と・・・。