イエローダイヤ・マン

 

セブンイレブンの場合、5円出せばかなり大きなレジ袋をもらえて安堵が出来るが、その五円にも気持ちよく応じるプライチマンこそプライチ常連組と言える。その5円するレジ袋にゆったりと商品を入れ込むか、もしくは25号のレジ袋にぎゅうぎゅうで入れ込むか?人生はどちらかを選ばないといけない。先週火曜日にサクナゲチーズを入れ忘れた僕の目の前に、彼が現れたのは金曜日の夜だった。3日が経過していた。僕はレジが暇だったために、すぐに駆け寄って謝罪を入れたら、彼は、そんなもの、僕、買いましたっけ?ととぼけるのだ。なんという人格者だろう・・・僕は血の気が引いて頭がくらくらした。僕の失敗を表沙汰にしたくはない意向だろう。返金のお金は綺麗にセブン銀行の封筒に入れられていた。たぶん夜勤リーダーの配慮だろう。しかし彼は最後まで、買ったことを覚えてはいなかった・・・で通した。僕には社会人として経験が希薄なゆえ、彼のような動作は真似ができない。僕ならその日のうちにもお金を返してもらおうと、躍起になりスタッフを糾弾して帰っただろう。彼のような青年が日本を明るくする。心の貴公子である。