軍国主義はこんなところに?

 母にはひとつだけ、誰にもない長所が見られた。媚び方を知らない人間だ。これはなかなか、いまい。自分が正反対の人間だったから、母は私を情けないと、感じた場面は数多くあっだろうは推測の域だ。ゴロゴロニャーンが母には一回もないのに、あたしは真逆の人間に育った…これで良かったのか、悪かったのか、それはわからない。これからの人生で見えて来るかもしれない。人への媚び方って、みんな、自然に学ぶよね。母は深窓の令嬢だった可能性は高く、そのまま大人になったのだろう。