エメラルド・ウーマン《深窓の令嬢ダブリュー編》〔50〕娘達は互いに口裏を合わせたように各々の自由を誇示してきます。上の娘のメールには部屋代は自分で出すからこれからは心配ないよ?って。しかも下の娘がウケます。私は奨学金を申請出来るみたいだから自力でやはり海外に行きたい!って。二人とも母に会いたいなど一語もないことは寂しい限り。やはり子供と紡いだ時間そのものが、少なすぎたか・・・とがっくり来るのです。しかしお金の面での援助はこれからは大丈夫そうで、卒業して寄宿舎を出るまでの間下の娘もネカフェでアルバイトして社会修練に入っていたのです。自分が川柳で位置を獲得するのは、やはりこういう家族背景もあるのでは?とふと思うのです。親離れ、子離れ。子離れしようとして子供に葉書を送ったけど、子供がすでにお面をしてない大人だった例。お母さんはお母さんの幸せをゲットしてね?って下の娘は最後に結んでいてある種、錯覚に見舞われます。本来なら若者が出会いを待ち焦がれてないといけないのでは?里子の心には長崎市、平間町のメイゾン仔馬の風景が広がってくるのです。