西🏝姫瑠のアディショナルタイム(58)

 

100年前に、父はまだかき道(どう)にいて、地域のごみ処理にも、両親は果敢に挑み、父は9歳で矢上神社の横に越して来たと話してくれました。9歳下の妹は生まれたばかり。それで年月日を覚えていたのです。父は初男子ということで、和田家のすべての希望を背負っていました。姉がふたりいて、妹がひとり。実は3歳下には弟の輝彦がいたのですが、疫痢で亡くしています。矢上神社の横に家を建てるときは手伝いもしたようで、岩松という大工の棟梁に頼んでいます。今から91年前の建築にはなりますが、玄関まで行く階段のデザインがとってもお洒落。今は弟が住んでいて、あちこち、改修してるようです。話し出すと止まらないくらい、弟は父の若き日から老年までを覚えていて、マシンガントークをじっと聞くうち、目眩がしてきます。まだなんとか家は倒れてない。あの矢上神社の楠の木が暴風雨から守り抜いてくれたんだと思います。