デニム・ブルーママン12の7

 f:id:hn0709:20211129225511j:plain六年のときは友人間に3つ取り決めがあったようで転校して来た生徒は短期ゆえ、遊ぶを最優先したのです。家を建てて越して来ていれば別ですが転校生には定期という縛りがあった。幼な馴染みで何回もお互いを行き交えば家トモというカテゴリ。まだあります。教室で話すだけの生徒です。3つにはそれなりに特徴があり、容子は自分に接近してくる生徒が幾らバスに乗って行かないと行けなくとも、誘いを断らず同行したのです。歩いてしか行けない中尾の上の方までも厭わない。各家庭がどんな生活しているか?恐らくは知りたかったのでしょう。家はそれぞれお客に合わせて対応を異にするけど、容子の素性を聞くなり、訪問した家の皆が笑顔になる。しかし、間ノ瀬(まのせ)や現川(うつつがわ)なら、父を知る人はいないのでは?いや、逆だったと言います。地道な教員一家の噂は片田舎まで轟いていたのか、それを話す時の容子は、怖いものなどないかの様子だったのです。