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 ルビーウーマンは最初四つくらいの編に分かれていて復讐の館編というのもあった。いくつかを順次リストラしながらようやく今の形に収まってきたけど、ルビーは私の誕生石。このルビーを父はヨーロッパ旅行に文部省の誘いで行った時に母に購入してくる。やっぱり指輪って女性は喜ぶし、私もちらっとは見た記憶あるけど、母は宝石よりも現金派だったのかな?っていう認識もある。なぜなら母は貯金の楽しみを充分に熟知していた。元手となる遺産相続もあったのでしょう。私はへそくりが日本人のたしなみだとそう思います。このへそくりには川柳的な、趣や情緒、ペーソスがあってこれこそが日本人の真骨頂だな?って。しかし実際にへそくり上手という言葉が存在するように手練手管の域だと思う。少し貯まったな!?って喜んでいたのも束の間ですぐに貧乏人の手からお金は消えてしまう・・・。暫くは万札を握っていたぬくもりがいい。けど結局支払いに消えてしまうっていうラストが何とも言えず美しい。こういう層を私はバックアップしたい。金持ちだった母も、今はあの世でお金に困っている?そういうことはないと信じたい。威張っていられるから海軍一等兵の父を選んだ母ですが、この直感は最期まで当たっていました。戦後、苦しい局面がもしも母にあったとすれば私の起こした事件のトラウマと、子供達二人が落ちこぼれになってしまった時・・・。お金では解決出来ないことが人生にはあるって歯を食いしばって堪えたのでしょう。