エメラルド・ウーマンe102 里子は自分のかつての結婚生活を思い出して苦笑するのです。夫を立てないといけないと、かいがいしくあれこれメニューを考えていた新婚の頃。しかしそれは脆くも崩れ去って、その期間が何と今は微笑ましく映るのです。なぜあそこまでひたむきに夫を支えていじらしい妻でいれたのか?今でもその時の嬉しい気持ちを思い出すことで見えて来はしまいか?って回想するのです。そういえば、やっぱり夫を受け付けなくなったのは自分に責任があったのでは?と思える節も出て来てディティールをさらに掘って行くと、自分が他の男性に好意を持ってしまったことが引き金だったなあって。そうなると幾ら夫でも生理的に受け付けることは出来ない。いっそ別れたらどんなに楽だろう?って離婚を切り出して意外にもスムーズに成立したけど、今となっては若気の至り....。孤独ではあるものの、この川柳の仕事を選んで良かったな?って爪楊枝を見ながら思うのです。男は見栄を張って妻との円満をみんなにアピールするけど、実際は半年に一回も横に寝せてはくれない妻。いや、一年に一回かもしれない。女子がノーを言える時代は、男が悶悶とする白夜を呼び起こしたのかもしれない。里子はセックスレスも夫婦の間を飛び交う蚊のように昨今、重大であるとそう認識する。半年も? 武士は食わねど 爪楊枝かな☆妻が架かる☆