ルビー・ウーマンr284 三歳から五歳まで習いにいったピアノの先生は母の親友でそこに行くのは矢上に引っ越してしまったことで中断するのですが、先生の家の子女が私のアパートを尋ねてくるという符合を迎えます。余りにも唐突で私は24歳になっていますから二十年ぶりにもなって、母は友達との付き合いがへたくそでピアノの教習が終わってからは母自体全く疎遠な場所にいて交流は全くなかった。その娘さんが私のアパートを訪問してくるのです。こんな奇跡はないな!!って思いつつ、符合論の手ごたえを禁じえず、なぜなら、その家にピアノを習いに行っても会うことがなかったからです。練習に神経を集中させる為でしょうか、子供たち同士の交流はなかった。あたしはヴァイオリンを見て感動します。まるで、こうろぎの怪獣を侍らせるように、ヴァイオリンが立てかけてあるのです。そうだ!!と私は類推します。世の中にはレベルというものがあって、母親が音楽教育に精通しているとはいってもキャリアが違うんだな?という幼児の直感です。そして一回は会ってみたいな!!会話してみたいな!!って憧れはするものの一回もお話したことのない子女が我が家を設計士と一緒に訪ねて来るのです。これは符合の一幕だと歓喜したのです。きっかけは苗字で、まさかと思って住所を訊いたことで判明したのです。