サファイア・マン《かけがいのない男編》〔191〕転勤しても夫は車を購入しようか?など一言も発しません。随分と待った感じもしてそれでも彼から話はないことに見切りを付けて、私は一台の軽自動車を衝動的に購入するのです。彼にはそんなに叱られないとそう踏んでいたのです。アルトというホワイトの軽でした。全部で十五万ポッキリで自分の頭で計算したら安い!!でしたが彼は軽であることに難色を示し、それは銀行協会のメンバー達と月に一回、土曜日はゴルフに出掛けるからで、その時に乗って行く車にしてはカッコ悪い車だったようで、ゴルフに行く時には誰かに迎えに来て貰おうかな?ってそこはヤキモキしているようで、その車は自分にとっては最良の車でも支店長の夫にとっては適格には程遠くて、もう少し相談しながら購入の話を進めても良かったかも?って。しかしよくよく考えても車庫が小さくて、どうにかこうにか軽がやっとこ入る一戸建ての家で、私の判断に抜かりは無かったのです。この車になってすぐにお風呂場で二男が足を滑らせて思いっきり転んでセメントに頭をぶつけ、自分で運転して病院に夜、駆けつけるのは良かったんですが、パーキングでドアを切り株にぶつけて凹ませてしまいます。二男の頭は精密検査で何でもなくて良かったんですが、益々ゴルフには最悪の車になってしまうんですね。