サファイア・マン《面白い男編》〔180〕ようちゃんは直に、面会に来てくれた城先生と病室で会うものの、娘は会えません。ちょうど検査に出ていたのでしょう。優しい先生のメッセージを帰ってきた娘に見せると喜んでくれます。御見舞いはクッキーでした。今も懸命に子供たちを育てる母親や父親の姿は同様ですが、ようちゃんには危機管理能力が欠如していたことが原因で、そのような痛い目に子供を遭わせざるをえない経過を迎えていて、どうすればそういった事態を避けて通れるのか?まず、前と後ろに乗せて同時に自転車を走行するという形態をしなくなったのです。乗せるとしても一人のみ、二人乗せてでは、倒れた時に対処が難しいことに戦くのです。二男はどうしても遠足には行きたい!!と言うものでようちゃんは一回家に戻って、園バスが来る時に乗せて行かせていたのです。帰りはようちゃんが迎えに行ける時間帯に夫に病室に来て貰う事にしたのです。遠足という最初の催しでどうしても下の子だけでも参加させたかったようちゃんの執念は二男にとっては、至極有難いものだったんでしょう。そういう配慮が通じたのかそれから次男は母親をよく見るようになったのです。もしも普通の母親なら行かせることは控えたでしょうが、ようちゃんは検査結果が良かったことで考え直したのです。