ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔241〕毎日が退屈そうに思えるのは自分に目標がないからで、のんべんだらりと過ごすのではなく、ようちゃんは日課として、矢上神社のてっぺんの御御堂に向かう階段に向けて毎日サーブを打ち込むことにします。しかし、これには家族の誰もが不賛成でいい顔をされなかったのです。神社という重々しい場所がら、皆の言うことにも一理あると思いつつも、サーブを練習することにするのです。一人で練習ではなく誰かが前にいれば良かったのですが、ようちゃんのスポーツ志向を誰も理解しようとはしない。ただ、弟だけは私の練習についてくることはあって、サーブを打ち込んで、彼がそれを拾いに行くという動作をしてくれる時が一番助かったのです。その階段に打ち込む時には本当に気が引ける話ではあったんですが、その頃は時代がオープンで神社もとりたて、何も言っては来なかったのです。じゃじゃ馬娘のやることにいちいち文句言って来るような、ちっちゃな力量ではなく、サーブ練習くらいは見逃してくれた?とようちゃんは勝手に推測して練習を続行していくのです。中学校に入ったら必ずバレー部に入部してサーブもレシーブも上手くなってやる!!と意気込んでいたし、エイミーもお母さんを亡くしたことで、ようちゃんに対して心をオープンに全開させてくれて、誘い易かったこともあったです。