六十七歳ですべての職歴から引退して俺は自由の身になったが、そのことが俺の命を救う。人生何が吉と作用するのかは全くわからず、俺はケーキ屋を解雇されて自由な時間が獲れたことで、人生初の胃カメラに行き、癌が見つかる。これは長い間掛かって大きくなった癌かもしれないと言われ、俺の体に一年以上潜伏していた可能性を聞かされゾっとする。癌と安生、共生していた俺だった。幸いなことに今年の十一月で術後六年経過。健康を頂き神さまに家族に感謝している。そしてここ三年以上、入院していないことが俺を強気にさせる。人生での、もうひとつの山越え!!とわろてんかなことが発声出来ているのも、癌を克服したからだ。デルスカイしておこう。克服出来ないものは人生では僅かしかない。