ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔212〕母は小さな事柄に動じない人で姉弟揃ってレボコチョになったときにも数時間だけです。慟哭はすぐさま過ぎ去って代わりにその苦難をすべて父は背負っていたかに見えたのです。母には父の使命だと思っていた節があって、都会中学から来た子供たちの中に放り込まれたら泥が付いてました・・・と芋にイチャモン付けられことは想定済み。でわ母はどんな男子が頭がいい!!とそう自分の中で蹴りを付けていたのでしょう。二歳上の兄!!です。兄はどんな時にも回答をくれたし理数系の頭を有していた。そしてそれなりのユーモアをいつも加味していて、姉の旦那の数学力を嘆いていた・・・とまで言うのです。鹿児島七高から自衛隊へ。もちろんその間に高校教師を経験しています。長崎のその優秀な女子高校から兄は最高頭の女子の心を射止めています。兄の人柄だったのでしょう。すぐに相手のお母様から気に入られて一緒に上京を果たしている。母は置いてきぼりにされたけど兄のゲッツーを見たとそう思うのです。人生にどんな大チャンスが来てもあれ以上はあるまい・・・オマケに母の面倒を後生自分が看なきゃいけなくなったのです。しかし・・・ようちゃんにとっての祖母キミも西暦1954年にあっという間に他界してしまうのです。