ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔209〕アレレ??凄い符合に気がつき、これは?・・・と眉と眉の間を引き締めます。まさお君と知り合ったのも喫茶バンブーのカウンター、そして前夫との出会いもスナックマックスロード、そしてイマダンは?クラブロイヤルボックス!!全部職場のお客さんだった。なんという幸せ者でしょう。キャロルは点々とお水の商売で身をやつしてきたかに見えて、きちんとキッチン最後は自分に相応な人をゲットしていたこと。ここに感謝出来る自分がサイワイヤなあって。ありがとう!!感謝します!!ついてるわ~!!お疲れ様!!を堂々と言える自分の還暦+1に歓喜するのです。その頃のキャロルはしかし何が自分をチャンスに導くストーリーなのか皆目検討もつきません。伯母はしょっちゅう矢上に足を運んで来ては裁縫の勉強に行くことを指南するのです。近い場所に伯母と懇意の人物が洋裁教室を開いていた。キャロルは全くそのアドバイスには動じません。しかしそれでも伯母はこんこんと自分の体験を説くのです。女姉妹三人の中で自分は誰よりも裁縫が嫌いだったって。皆と比較され常に劣等感にさいなまされたって。し・か・し同じ布を使って何回も補正を重ねながら着回し出来る人生が素晴らしい!!ってことをタヤは教えてくれた・・・って。