サファイア・マン《緻密な男編》〔149〕厳しい金銭状況の中にあっても、家庭経済を計画的に進めていくためにもボーナスがきちんと枠組みされていればどんなにいいかな?ってキャロルはないものねだりなのだろうか?と自分の中で決断を迫ります。彼には七月と十二月にボーナスが支給されていてその中のちょっとでも自分があやかることが出来るの?とするものの言いにくいのも事実です。キャロルは談判することにします。にっちもさっちもいかない方向に家庭経済事情が最悪へ向かっていたからです。今ならまだ間に合う、彼からボーナスを主体に援助を仰ごう!!もう心臓がグアングアンいうくらいの思いでそれを提案しながら懇願すると、ボーナスが出てもそれは関係ないことだよ?って。ええ?な、なんですか?こっちが問い質したい気持ちで、それはないでしょう??って。彼はあくまでもスマートに言い切るのです。ボーナスが容子に関係あるの??それは僕の仕事に対する賞与で今となっては家庭に対するものかもしれないけど、貯蓄に回るのが自然な流れだろう、これだけの子供がいるんだよ?って。逆に子供を出されてげんなりなるのです。教員の家で育ったキャロルはボーナス特需がどんなに嬉しいものかわかっていただけにショックだったのです。