俺は物をしたためるまでにはいかなかったものの、結婚により磨いた分野があって、言葉の応酬術を学んだことを挙げたい。あいつがひとつ言うとふたつ返してくる人間だったからだ。そういう素質を付き合っている間は見せなかった。短期間だが、従順な女を演じ切ったのだ。これは騙された・・・と俺は思ったし、ええ?という当惑だった。俺は女性の武器が家事分野をこなせることだと高を括っていたが、そうではなくあいつは別のものを目指していたのだ。ここでもまだ、いわずにおこう。その・・・・・は女性には出来るはずもないと俺は思ってきたし、今だって出来はしないという算段ではいる。もうぶっちゃけ声に出して言ってしまおう。恐ろしくて言えなかったが、天下鳥だ。おいそれとはこの国では言えないこれを腹に飼っていた。一物があったということだ。それでもこの俺の見張っている限り、天下鳥に囀ることさえ許さないし、俺はとことん阻止する。そういうことを今やっとかないと、後々の男の威厳にも関わるからだ。デルスカイしておこう。天下鳥を見ない振り!だ。