いいものを食って何の心配もないことが人生をより良くすると脇田大佐には思えず、じゃあ、何が最も人生を味わい深いものにしていくか?仕事と内面の両立だと大佐は分析する。いい仕事だと自分を無理やり思い込ませる必要なく、本当に自分が誠心誠意頑張って極めてきたものが認められるときに人は幸せを崇高なるそれを味わうことが出来て、しかもその一瞬は束の間ですぐにまた、研究や鍛錬はそこから始動を始め、実際のところ息つく暇も許さないというのが名人と称される職人のあり方だろうか。そこまで極める必要は凡人には無いもののただ、社会の発展のブレーキにだけはなりたくはない、なぜならこれから社会全般を良くしていきたい!とする力を黙らせる、或いは封殺してしまうやり方になるなら最も恐るべき社会悪に今の今から替わってしまいかねない。キャロルの鯛のあら煮がとても今回美味く出来ているようで脇田大佐もそれを味わいたい気持ちになる。切羽詰まるその気持ちをよそに、替わりに味わい食べ尽くす伴侶がうらやましい。人生の戦友とも言える妻の手料理を大佐俳句は手掛けたい。ほなあ喜一郎定食お願いします。鋭きは 鯛の鱗の 有り難き〔夫に添える結婚三十周年記念の鯛のアラ煮、難きに記が掛かる、ものをしたためていくことで、何枚のコンタクトレンズを使っただろう、十七歳のハードコンタクトレンズから始まっている、目から鱗で架けている〕