俺は意外にも現代の男だ。辛気臭い標榜が嫌いとくる。例えば袈裟の裟だ。俺は生まれてくる赤ちゃんの名前にそれが入るかもしれないと知り、断固反対する。キャロルは義父がお坊さんでいつも羽織っていたから、いいじゃないの!!と歓喜するが、俺は意外にもナンパだ。裟のような難しい名前が将来子供を困惑させるように思えてならず、二度あいつらに言った。もっとわかり易くて、適度に珍しい名前を赤ちゃんに付けるべきだ・・・と。俺は親父の名前、源作で、いつも子供時代ひやかされていたのだ。今になればなぜ?とそう思う。ゲンサクゲンサク~~って。田舎の珍事と忽せにしてはならぬ。子供心に思ったのは、珍しい名前だから児童の好奇を引き出したのでは?だからその時のよんどころのないケジメが今になっても俺に旺盛なのかもしれない。