アクアマリン・マン《真春と真秋の間編》〔20〕近未来の社会はどのような変遷を遂げるのだろう。俺が思うのにはやはり四種類の世界に分かれると目星を付けている。楽天のRとツタヤのT、意外にも強いのはイオンでここが最後出て来てダークホースだと俺は睨むし、あとひとつ、ドコモのDカードが既に上昇気流に乗っていて忽せに出来ない。アマゾンなど外来種も見落とせず、しかし、今の時点ではこの四強のどこに自分を置くかで一応落ち付く。四月号のDIMEという雑誌で俺は三通カードという分け方があることを知る。交通カード、流通カード、そして通販カードという三つの区分。この分け方を今まで知らず来ている自分は明らかに過去の人だったと言い切れる。うかうかしてはいられない。自分の身の置き所を決めないといけない?いや、上手にこの三つや四つを使いこなすことも可能といえば可能ではある。しかし俺の素顔がそこで露になる。俺はそういうアレコレな生き方が出来ないのだ。ガソリンを入れる時に中々楽天ポイントカードを出さずじまいになる自分、損をすると解っているのにどこかおざなりになってしまう。これからは思い切った行動に出ようとそう思う。どこで入れても一緒ではない。楽天のポイントを増やせるのならガソリンスタンドは?俺はこう言う風にいつもまっしぐらで、そこが天下両成敗ならぬ長所でもある。