キャロルはパーティを和洋中すべて経験してそのパーティで様々なものを口にする、その極みは、食べてもいいよ?といわれて、本当は食べてはいけないのだが毒味してくれ!と言われれば食わないわけにもいかず、やがて観るだけで、味が判る、そこまで到達するというから物凄い。料理のからっきしダメなキャロルなのに持ち前の想像力でそこまでいくのは並大抵の試練を抜きに考えられず、その料理の中で、最もいいな♪と思ったのが、餡かけの白身魚というから面白い。これはキャロルの母が鯵の巣揚げを基本に使って料理していたもので、餡の味は甘酢仕立て。母の場合は餡にモヤシやキャベツ、玉ねぎ人参などの野菜が入っていたが、これは、白身魚をあくまでも主体で旨そうなのだ。料理だって何を主体にするかでその出で立ちは変わってくる。家庭だって同位。俺は優秀な子供、健全な子供を念頭に置いたがキャロルは自分の成就が念頭にあった。これがどちらも開花を見たのは、頑張ることに垣根など無かったという立証になる。お互いの頑張る背中は、たとえば単身赴任などで、一緒にいなくても脳の中では通じていたのだ。