サファイア・マン《緻密な男編》〔21〕もしも一般常識の試験を受けたら、弟は90点超で、キャロルは20点くらいでしょうか、本当にこの差異に慎重にならないといけないし、弟にキャロルは言いません。働くべきよ?とか、働くことで人生が輝くのよ?とか、自分が五年間も遊んできていて、言える立場にないことは自明でしょう。弟が墓を処分しようと家を処分しようと、それは彼のこれまでの生きてきた素地がさせることで、父の教育の未達の部位がそれをさせる。親は死んでも子供は生きていかなければならずセカイの親達も一緒に考える機会を得たとそう思うのです。もう彼は働くしかないのであろう・・・。誰もがそう思う場面であるし、近所の世話係りの方からも、つい最近訊かれたのは、弟さんにもう年金はないのですよね?という確認事項でした。キャロルはあえて、弟の家には行かず彼の判断を待つことにしました。自分で仕事を決めてキャロルに報告してくる日を待つことにしたのです。せめて・・・彼の誕生日、五月までは、時間が必要かなあと思うのです。例えば、仕事について、三日で辞めてもそれでも、何もしなかったよりは増し。それがキャロルにわかったことが有意義でした。この五年間はキャロルにとっては無謀なる時間だったと猛省します。書籍の自立にばかり拘り、我が身の自立を怠ったのです。しかし、弟と共に、この2015年を働くための準備期間と題して、自分にある時間を鍛えて行きたい!!出来るならジョイフルに骨を埋められたら本望かなあって今思うんです。