サファイア・マン《面白い男編》〔18〕せっかくコンビニの仕事が決まり、明日からだったのにこれは行かない方が当たり前。出棺の日だからです。しかしながら、奇妙なことに気が付きます。どんなに人様からそしりを受けようと、この初日に行くことが父の望みのように思えてならないのです。シゲコや長女も考えあぐね、しぶしぶOK。彼女達にしてみれば、自分たちは常にきちんと対応するのにアンタだけ?なぜ?ってなる場面でしょう。しかしゴリの一徹でキャロルは攻防したのです。どうしても初出勤ははずせない!!これをスルーしたら、キャロルの人生が木っ端微塵になってしまいかねないと。しぶしぶ了承の家族は荼毘にふすのをAMにすれば?ぎりぎりキャロルの2時45分が間に合う、タイムジャックだ!!と。しかしながら、天才を擁する家族の結束には目を見張るものがあって、キャロルのことを責めるものは皆無。そして心配するヤカラばかり。これから夜帰るときに気をつけないと、キャロルが危ないとそう言うのだ。ちょうど最終バスに乗る頃だろう。バス停が店の目の前というのが助かる。シゲコは自転車を薦める。キャロルはこの自転車で暫く通って、化粧崩れの具合を確かめて、行こうと思うのだ。ノーメーク主義のキャロルだが、口紅だけはオレンジを、出来たら黄色をひいて店に出たいな!!って思っているのだ。黄色いコンビニ、レモン・ギャルソン!!いつかはその店を立ち上げたい!そしてその為に、試練やマニュアルを積むことがまず重要なんだなあって。