ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔31〕キャロは相当に肝が据わった人間に見られたということにやっと、気が付く・・・。つまり、ビンタ食らった教師の御節介な、ポジション変更にも、素直に同意し、いちゃもんすら、発しない。こころの中に、くやしさはあっても、憤慨を出すことはなかった。特に、この毎日、一緒だった、その文具やさんの娘、エミーと呼びましょう。なぜ?キャロに言わなかったのか?っていう疑問符ですが、キャロはそういう試練にも、耐えているし、逆に凄いって思われていたのかもしれませんね。今、思うと、キャロは近視であることで、相当、支障をきたしています。が、そうやって、裸眼でいたことで、知りたくはないものに、遭遇を免れているんですね、本当は小1で、メガネをかけなければやってはいけないのに、なぜ??それから、十年間ももったというのでしょうか・・・。その間、勉学面では、確かに損はしたというのは、否めない。けれど、見えないからこそ、空間や、気配、空気を読んだっていうのは、あったかもな??って。もともと、団体競技ではあるものの、キャロはバレーには、特殊な個人技が出せる部分、サーブ特権があるっていう好位置を読み取っていたし、最近、石川選手による、男子ジャンプサーブを見て、焼けぼっくいに火がつくどころか、焼けぼっ栗になってしまった・・・。つまり焼けた、旨い栗になったような新鮮な思いに包まれたことも否めません。