長崎の南端、野母崎〔のもざき〕の海岸には、幾多のテトラポッド〔三角石〕があってね、キャロの、よみびとしらすの本の中に、売れ残る?売れ残らない?ショーケースの ザッハトルテが 見てる夕暮れ・・・ってのはね、実際は、テトラポットが 見てる夕暮れってのが、先にあったていう秘密。作家も作歌師〔歌人〕もね、いい案が浮かんだときに、どちらに付けるか、迷いに迷うものなんだ。しかし、後生、捨てるっていうことはないんだ。言葉は空気だからこそ、いつかは、使うし、今はその時期なんだってね。キャロには、この海岸に横たわる石がね、意見も言えずに、散っていったあの若者たちのように、見えてくるんだね・・・。会議中、こころは汗だくになりながらも、自分の意見も言えないってことはないよね?あの時代は、太平洋戦争時には、口が裂けても、個人の意見なんて言えない、そういう暗黒の時代だった。しかし、君達は、ちょっとでも、腑に落ちないことがあったら、堂々と、上司の面前で、意見をいっていいし、むしろ言うべきなんだ。じゃあ、短歌いくべ~♪誰ひとり 発表なしと 思いきや テトラポットを 動かす手の有り♪ どうや~自分の意見ってのは、常常、持っていて別に邪魔にはならんやろ~