ルビー・ウーマン《復讐の館編》〔103〕このニッポンにはこれ以上はないと言われるベンツに支店長時代シゲコは乗っています。顧客からクルマを見せたいから是非来てくれないか?っていう℡をもらいシゲコは自転車を漕いで出掛けます。クルママニアの顧客から、前乗っていたベンツも下取りで一千万円以上だったと聞き恐れ入るのです。自分達が一生かかっても買えないようなクルマを何台も持つ富裕層と知り合いになり、親しくさせてもらえしかもその資産を管理させて頂く。銀行員という仕事の特別な部位にキャロルは驚くし、そんじょそこらのクルマでは驚かない素質を磨いて今日いる彼を見ながら経験値というものの本位を知らされるのです。シゲコは三千万級のベンツが出てきて初めて、あのときの感動を超えるということで、まだ、その経験クリアには至ってはいません。ではなぜ?今回クーパーに興味のツンツンを巡らせたのでしょう。恐らく六月七日のクーパー祭りです。あの時にクーパー愛好者が全員集合したフィーバーに彼は驚きと歓喜を禁じえなかった。じぶんが参加出来るお祭りっていうのは中々あるようで世の中にない・・・。クルマは彼にとって最も近い場所にあったという発見です。クルマ川柳のことなど彼に話してはいない。ただ、彼には、クーパーイノチ集まって、じぶんのクルマを好きに飾って、街に繰り出た、明らかに凱旋した!そのことが感動のドラマだったのです。シゲコは山村で育ち、貧しくて、そういった華々しいものに無縁だったがゆえに気持ちそそられた。。という意外性でしょうか。